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天の川、スカイフィッシュの釣り堀にて

安眠妨害水族館では書かないこと、書けないこと

「白米嫌い」

は行

「白米が嫌い」というと、だいたい変な顔をされる。

日本人だから白米は好きで当たり前、ということらしい。

 

白米を食べたくない理由はシンプルで、小さい頃から毎日毎日食卓に出てくるから、飽きてしまったのだ。

ご飯が好きな人は、「おかずが毎日変わるから」とか「お米は主食だから」とか言うのだが、僕にしてみれば、「おかずは毎日変わっても、ご飯の味は変わらない」としか思えない。

せっかくのおかずの味を薄めてしまうので、なんだか損した気分にもなっていた。

 

ただし、カレーライスは好きだ。

チャーハンもピラフも好きだ。

お寿司は幼少の頃こそ避けていたが、食べてみたら美味しかった。

酢飯もOKということのようだ。

要するに、僕の舌が「ご飯の味とは違うもの」とさえ認識してくれれば、もともと味が嫌いとかアレルギーがあるとかではないので、フラットに味覚を堪能できる。

 

もう少し詳しく書くと、炊き込みご飯はNG。

あれは、まだまだ"ご飯"として認識してしまう。

お餅もダメ。

白米がたくさん集まってキング白米になったという感覚で、ご飯よりも苦手だ。

 

この辺りの線引き、僕の中でははっきりとした区別があるのだけれど、どうも理解してもらえない。

どうして僕には、お寿司は良くて、刺身を乗せたご飯は違う理由を説明しきるだけの語彙力がないんだ!

そんなわけで、正確に言えば"白米嫌い"ではなく、"ふっくらした白米はもう飽きたから味や食感を変えて食べたい"なのだが、説明が面倒なので普段は"白米嫌い"として通している。

 

さて、先日のこと。

職場の先輩たちとご飯を食べるとき、ついカレーライスを注文してしまったのだ。

白米嫌いは珍しいようで、職場でもすっかり浸透。

どうやって食べるのかと興味津々でこちらを見てくる先輩たち。

カレーライスは好きだが、この注文は明らかに失敗だった。

 

長い間通してきたキャラクターを崩すというのは、あってはならないこと。

説明したところで、理解されるかどうかも怪しい。

しかし、そうは言っても、さすがにルーだけを食べるというのは無謀すぎる。

"無謀"という言葉に、「"無敵"と書いてEXTASYと読む "無謀"と書いてYOSHIKIと読む」というフレーズを思い出し、「そうか!YOSHIKIか!カレーが辛いと言って帰ろう!」と考えるくらいには混乱する頭の中。

やむを得ないと席を立とうとした矢先、らっきょうと福神漬けはセルフサービスだということに気付いた。

そうだ、これを多めにとって、ライスの代わりにしよう。

 

結果として、カレーらっきょうは美味しくはなかった。

だが、ウケた。

"白米嫌いの男"から、"カレーをらっきょうで食べる男"に昇格。

自分の首を絞めた気がしないでもないが、これでもう間違いは犯すまい。

 

そう言えば、僕が10代の頃に痩せていたのって、炭水化物抜きダイエットを自然体でやっていたからなのかも。

上京してからは毎日ラーメンを食べていたので、すっかり体型が変わってしまったもの。

ご飯が飽きたという話を散々してきたにも関わらず、ラーメンは毎日食べても飽きないのかよ、と言われかねないが、それも説明すると長くなるので割愛させていただく。

来世では、主食がラーメンの国に生まれますように。